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今日は残念なご報告をさせていただきます。
6月12日(月)0時1分に、保護猫のふくちゃんが急逝いたしました。
ふくちゃんは名前の通りふくふくしい体系と、猫らしいマイペースでちょっとツンデレな不思議系の愛らしい猫ちゃんです。
この3カ月余りの間に、生まれた時からずっと一緒だった兄妹猫のまるちゃん、すずちゃんが立て続けに発症して亡くなってからは、独りになった寂しさから、それまでのツンデレさは影を潜め、人の足元にいつまでもすり寄ってくる、それはそれは甘えん坊になっていました。
1人になった寂しさはいかばかりかと、、、できれば家族を見つけてあげたいと思いつつも、まるちゃんとすずちゃんの発症が早かったころから、ふくちゃんは後どれくらい生きていられるのだろう、、、と考えることが多い5月でした。
まるちゃん、すずちゃんもそうでしたが、白血病陽性の子の発症はいつも突然です。
ふくちゃんは6月10日の(土)まではとても元気いっぱいでした。
土曜日の夕飯まではぺろりと完食しおかわりのドライフードも平らげ、夜中までお気に入りの鈴入りボールを転がして遊んでいました。
6月11日(日)も朝見た時には普段と変わらず、仕事に行く私を足元で甘えて見送ってくれました。
夜帰宅して夕飯をあげようとして、あれっと驚きました。
いつもは完食しているご飯が全く減っていなかったのです。
ふくちゃんを見たところ、じっと足元で座っています。ふくちゃんはじっと座ったりすることはありません。その様子にまるちゃんの発症した時を思い出しました。
じっと座り横隔膜のあたりがはくはくと苦し気に動いている様子に、とっさに腹水か胸水がたまり始めていると感じました。まるちゃんと同じだったのです。
このままではどんどん呼吸も苦しくなってしまうと思い、夜間の救急病院に連れていきました。
病院に到着し状態確認のためにふくちゃんを看護師さんに預けて、待合室で待っている間、、、私は少しのんきに考えていました。
何かしらの腫瘍を発症してしまったのだろう、、、あとどれくらい一緒に過ごせるかな、、、と。
でも思った以上に、ふくちゃんの状態は重篤でした。
心臓を保護する膜と心臓の間に大きな腫瘍ができており、心臓を押しつぶしている状態だとの説明でした。
エコーでみると大きいはずの心臓が確かにいびつな形になり虚血状態になっていました。
胸水も心臓のあたりからたくさん出始めていて、肺の方まであふれていました。
獣医師からは極めて危険な状態ですと言われて、言葉が出ないほど驚いてうろたえてしまいました。
ふくちゃんは4月に健康チェックを行っていました。その時にエコーで全身チェックをしていますが、腫瘍の片りんすら見られなかったのです。
そのことを獣医に話したところ「猫にとっての2カ月は長いですから、腫瘍ができる機関としては十分です、、」と言われました。
腫瘍に対する治療をするにしても、とにかく胸水を抜かないと良くないといわれ、鎮静をかけて胸水を抜くことに同意をしました。
治療の間、待合室で思いがけない状況に呆然としているときのことです。看護師さんに慌てた様子で呼ばれました。
私はこのときまで、とりあえず胸水を抜いてもらってふくちゃんが楽になったら自宅に連れ帰れる、腫瘍の治療はかかりつけ医に相談すれば大丈夫と思っていました。
まるちゃんも腹水がたまった状態から腫瘍を抱えながらも、1か月は穏やかに過ごすことができたからです。
呼ばれて診察室に入った時のことを忘れることはできないでしょう。
鎮静をかけられて横たわったふくちゃんがいましたが、獣医師たちが緊迫した状態だったのが明らかだったのです。
胸水を抜き始めたところ呼吸不全を起こした、気管挿管して呼吸を確保する、、、というような説明があったと思います。
みるみるふくちゃんの心臓を刻む電子機器の音はゆっくりになっていき、強心剤を何本か注射され、心臓マッサージや人工呼吸をされてもふくちゃんの呼吸は戻ってくることはありませんでした。
日付が変わった6月12日(月)0時1分に死亡確認がされました。私が診察室に呼ばれてわずか10分ほどのことでした。
こうしてふくちゃんはあっけなく駆け足でまるちゃん、ずずちゃんの元に旅立ってしまいました。
寂しくて寂しくて、、、寂しくて仕方がなかったのかな。
呼吸不全の原因ははっきりしません。心臓周りの胸水を抜き始めたことで心臓に負担がかかり、心臓発作を起こしたか、白血病キャリアなので鎮静でアレルギーを起こしたか、、、などふくちゃんが亡くなった今となっては推測でしかありません。
結局、利根川の大洪水から奇跡的に助かったまるちゃん、すずちゃん、ふくちゃん3兄弟は全員亡くなりました。
家族を得ることができず、また2歳を迎えることが叶いませんでした。
白血病陽性の猫は大変少なくなっていると聞きます。それでも子猫の時からキャリアであると長く生きることができない過酷な運命です。
あまりに早くあっけない死に悲しくて仕方がありません。
ご報告の最後はまるちゃん、すずちゃんの時に書かせて頂いた同じ内容を繰り返させていただきます。
なんで白血病にならなければいけなかったのか、なんで発症してしまわなければならないのか、、、いくら考えてもきりがありませんが、それを【野良猫が生んだ子猫だから】で終わらせてはいけないと思います。
【野良猫】なんて言葉を使ってごまかしてはいけないと個人的には考えています。
外で生きる猫たちにも健やかに生きていく権利はあります。
地域猫として終生世話をしていくにしても、適切な飼育管理が毎年のワクチン接種なども含めてできるようになっていけば、キャリア持ちの猫も減っていくと思う一方で多産で数の多い猫の医療費はとても高くお金がかかります。
今は避妊去勢と餌やりの管理でほとんどの団体、ボランティアさんが手一杯な現状です。
猫の保護活動は犬以上に複雑で難しく、猫の好き嫌いに関係なく、地域の問題として行政と住民の理解と協力が必要です。
どうか自分たちの地域にいる猫たちを気にかけて欲しいと切に願います。
家庭で飼育されている猫なのか、外猫なのか、地域猫なのか、それとも誰にも世話をされていない野良猫なのか、、、気にする方が1人増えるだけで地域猫への関心は高まります。
空前の猫ブームではありますが、可愛いと愛でるところから一歩踏み込んで、どうか不幸な猫が増えないよう、キャリア猫にも未来があるよう、そして「野良猫」という言葉がいつか無くなるよう「猫の保護活動」にご理解や応援をいただけますと、まるちゃん、すずちゃん、ふくちゃんも喜びます。
本来であればご支援いただいている皆様に、もっと早くお知らせすべきでしたが、突然のことになかなか自身の気持ちの整理がつかず、今日のご報告になってしまいました。
なにとぞご容赦ください。
ふくちゃん、まるちゃん、すずちゃんとお空で会えたね。
3匹でずっと一緒に仲良く遊んでね。
本当にありがとう。ふくちゃん、大好きだよ。
(下宿屋なびすこず)
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