いつもPEACE TAILSを応援いただき、ありがとうございます。
突然のご報告になりますが、3月3日(金)21時20分に保護猫のまるちゃんが虹の橋を渡りました。

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まるちゃんは2015年9月に発生した未曽有の災害、利根川洪水で奇跡的に生き残った母親から生まれました。
災害救助が進む中、土砂で埋もれ倒壊しかかった家の中からボランティアの手によって生後間もない時期にレスキューされた強運の持ち主です。

災害の影響も母親から早く離れてしまった影響もなくスクスクと育っていましたが、残念ながら「白血病陽性」のキャリアでした。

白血病陽性でも発症せず天寿を全うする猫ちゃんはたくさんいます。まるちゃんもそうであってほしいと願っていましたが、2月12日ごろから食欲不振と呼吸の乱れがあったため、動物病院で検査をしたところ【縦隔型リンパ腫】の癌と診断されました。
わかりやすく言うと胸のなかに腫瘍ができている状態です。胸の中の腫瘍は大きく左肺を圧迫し呼吸も苦しくなっていました。

白血病陽性では割合一般的にみられる発症とのことでしたが、腫瘍の大きさ、まるちゃんが1歳半という年齢から考えて、生まれた時からすでにがん細胞は大きくなり始めていたのだろうとの見立てでした。

少しでも完解の見込みがあればと抗がん剤治療も行いましたが、効果は見られませんでした。

症状も落ち着き食欲も戻ったため獣医師と相談の上、兄妹のふくちゃん&すずちゃんの元で過ごすのが望ましいだろうと自宅に連れ帰りました。

自宅に戻ってからはご機嫌で食欲もあり、抱っこしてはゴロゴロと甘え、ふくちゃん・すずちゃんと遊んではくっついて眠るという穏やかな日々が続きました。
このまま少しでも長く症状が落ち着いているといいなと思っていた矢先、帰宅した私を出迎えて、夕飯をあげたところ食べなかったので、あれっと思ったところ、急に呼吸が乱れはじめ、そのまま持ち直すことなくあっけなく息を引き取ってしまいました。

おかしいと思ってからわずか15分足らずのことでした。

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白血病陽性が分かった時から覚悟はしていましたが、早すぎる死にとても悲しく残念でなりません。

まるちゃんは名前の通り、身体もお顔も瞳もまんまるで、心優しい大らかな可愛い子です。
ムードメーカータイプで甘えん坊のまるちゃんは誰からも愛される子でした。もちろんすずちゃん・ふくちゃんもまるちゃんが大好きです。

そんなまるちゃんの突然の旅立ちはショックで信じられない思いですが、今は安らかに眠って欲しいと心から願うばかりです。

PEACE TAILSは現在地域猫活動の啓発に力を入れていますが、不幸な猫たちは絶えません。
外で小さな命が生きていくことはとても過酷です。そして、白血病だけでなくHIVやFIPなども外猫たちを脅かします。

猫の保護活動は犬以上に複雑で難しく、猫の好き嫌いに関係なく、地域の問題として住民の方の理解と協力が必要です。
どうか不幸な猫が増えないよう、キャリア猫にも未来があるよう、そして「野良猫」という言葉がいつか無くなるよう「猫の保護活動」にご理解や応援をいただけますと、まるちゃんも喜びます。

私達もまだまだ手探りの猫活動ですが真摯に続けていきたいと思います。

これまで、まるちゃんを応援し気にかけてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
こんな残念な形でのご報告となりましたことをお許しください。

兄妹のすずちゃんふくちゃんは元気に過ごしています。引き続き家族を募集していますので、素敵な家族に迎えていただけるよう応援いただけますようお願い申し上げます。

まるちゃん、ありがとう。大好きだよ。

 

(by 下宿屋なびすこず)